中国語の会話で、相手の言っていることが分からない。でも、「分からない」と言えずに、曖昧に笑ってごまかしてしまう。
聞き返したいけど、失礼じゃないか不安。何度も聞くのは申し訳ない。そんな不安が積み重なって、結果的に会話が怖くなってしまう。
もしあなたがそんな状態なら、今日でその悩みは終わりです。
「分からない」と正直に伝えることは、失礼でも恥ずかしいことでもありません。 むしろ、言語学習においては必要不可欠なスキルなのです。
この記事では、初心者でも安心して使える「分からない」の中国語フレーズを、場面別に紹介していきます。
中国語で「分からない」は言っていい
むしろ言った方が好印象
まず最初に、あなたの不安を解消しておきましょう。
分かったふりは上達を止める
分からないまま会話を続けても、何も学べません。それどころか、間違った理解のまま進んでしまう危険性もあります。
言語交換・学習者同士では普通
言語交換や学習の場では、「分からない」と言うのは当たり前です。むしろ、相手も「どこが分からないのか」を知ることで、説明の仕方を調整できます。
ネイティブもよく使う
実は、ネイティブスピーカー同士の会話でも、「今の何?」「もう一回言って」というやり取りは頻繁にあります。
完璧じゃない方が自然
分からないことを正直に伝える方が、人間らしく、親しみやすい印象を与えます。完璧な学習者より、素直に学ぼうとする学習者の方が、相手も助けたくなるものです。
まず覚えたい超基本フレーズ
とにかく困ったらこれ
何から覚えればいいか分からないという方は、この3つだけでも十分です。
我不知道
Wǒ bù zhīdào
(知りません / 分かりません)
使う場面
質問に対する答えが分からない時。「知らない」という意味ですが、「分からない」の意味でも使えます。
我不太明白
Wǒ bú tài míngbai
(よく分かりません)
使う場面
説明を聞いたけど理解できなかった時。「不太」(あまり)が入ることで、柔らかい印象になります。
我有点听不懂
Wǒ yǒudiǎn tīng bu dǒng
(ちょっと聞き取れません)
使う場面
相手の話が速すぎる、または発音が聞き取りにくい時。
トーンを柔らかくすればOK
これらのフレーズは、声のトーンを柔らかくして、申し訳なさそうに言えば、失礼な印象は全くありません。笑顔で言えば、さらに自然です。
聞こえなかったときのフレーズ
音が取れなかった場合
「分からない」にもいくつか種類があります。まずは、「聞こえなかった」場合のフレーズです。
没听清楚
Méi tīng qīngchu
(聞き取れませんでした)
使う場面
物理的に音が聞こえなかった時。周りがうるさい、声が小さい、通信が悪いなど。
可以再说一遍吗?
Kěyǐ zài shuō yí biàn ma?
(もう一度言っていただけますか?)
使う場面
もう一度言ってほしい時。最も丁寧で万能な聞き返し方です。
你刚才说什么?
Nǐ gāngcái shuō shénme?
(さっき何て言いました?)
使う場面
さっきの発言が聞き取れなかった時。少しカジュアルな表現です。
「聞こえない」と「分からない」は別
中国語では、「音として聞こえなかった(听不清楚)」と「意味が分からなかった(听不懂)」を区別します。この違いを使い分けると、相手もどう対応すればいいか分かりやすくなります。
意味が分からなかったときのフレーズ
単語・文の意味が不明
聞こえたけど、意味が分からない場合のフレーズです。
这个是什么意思?
Zhège shì shénme yìsi?
(これはどういう意味ですか?)
使う場面
特定の単語や表現の意味を知りたい時。最もストレートで分かりやすい質問です。
这个词我不懂
Zhège cí wǒ bù dǒng
(この単語が分かりません)
使う場面
特定の単語だけが分からない時。ピンポイントで聞けます。
你能解释一下吗?
Nǐ néng jiěshì yíxià ma?
(説明していただけますか?)
使う場面
もう少し詳しく説明してほしい時。丁寧で学習者らしい聞き方です。
具体的に聞く
「分からない」とだけ言うより、「この単語が分からない」「この文の意味が分からない」と具体的に聞く方が、相手も答えやすくなります。
文法・言い回しが分からないとき
学習者らしい聞き方
文法や表現の使い方を知りたい時のフレーズです。
这个怎么用?
Zhège zěnme yòng?
(これはどう使いますか?)
使う場面
文法や表現の使い方を知りたい時。「用」は「使う」という意味です。
这样说对吗?
Zhèyàng shuō duì ma?
(こう言うのは正しいですか?)
使う場面
自分の言った中国語が合っているか確認したい時。
还有别的说法吗?
Hái yǒu bié de shuōfǎ ma?
(他の言い方はありますか?)
使う場面
同じ意味の別の表現を知りたい時。表現の幅を広げられます。
学ぶ姿勢が伝わる
これらのフレーズは、「ただ分からない」ではなく、「理解したい」「正しく使いたい」という学習意欲を示します。相手もより丁寧に教えてくれるでしょう。
ゆっくり話してほしいときの言い方
失礼にならない表現
相手の話すスピードが速すぎる時は、遠慮せずに伝えましょう。
可以说慢一点吗?
Kěyǐ shuō màn yìdiǎn ma?
(少しゆっくり話していただけますか?)
使う場面
相手の話が速すぎて聞き取れない時。丁寧な依頼表現です。
你说得有点快
Nǐ shuō de yǒudiǎn kuài
(ちょっと速いです)
使う場面
ストレートに「速い」と伝える時。事実を述べているだけなので、失礼ではありません。
我还在学习中文
Wǒ hái zài xuéxí Zhōngwén
(私はまだ中国語を勉強中です)
使う場面
自分が学習者であることを伝える時。これを言うだけで、相手は自動的にゆっくり話してくれます。
ネイティブも理解してくれる
ほとんどのネイティブスピーカーは、学習者に対して協力的です。「ゆっくり話して」と言われて、嫌な顔をする人はまずいません。
分からない + クッション言葉
柔らかくする一言
「分からない」の前に、クッション言葉を付けるだけで、印象が大きく変わります。
不好意思
Bù hǎoyìsi
(すみません)
使い方
どんなフレーズの前にも付けられる万能クッション。「不好意思,我没听懂」(すみません、分かりませんでした)のように使います。
不太好意思
Bú tài hǎoyìsi
(ちょっと恐縮ですが)
使い方
何度も聞き返す時など、申し訳なさを強調したい時に。
可能是我中文不好
Kěnéng shì wǒ Zhōngwén bù hǎo
(たぶん私の中国語が下手なんですが)
使い方
責任を自分に置くことで、相手を気遣う表現。「可能是我中文不好,我没听懂」(たぶん私の中国語が下手で、分かりませんでした)のように使います。
初心者の最強バリア
クッション言葉は、初心者の「魔法の盾」です。これを付けるだけで、どんな「分からない」も柔らかく、丁寧に聞こえます。
NG例|分かったふりの危険フレーズ
つい言いがち
分からないのに、つい使ってしまう危険なフレーズがあります。
嗯嗯
Èn èn
(うんうん)
なぜNG
相手は「理解した」と判断して、次に進んでしまいます。
对对
Duì duì
(そうそう)
なぜNG
同意したと思われます。後で話が食い違う原因になります。
是是是
Shì shì shì
(はいはいはい)
なぜNG
完全に理解したと受け取られます。
あとで詰む率100%
これらのフレーズで分かったふりをすると、後の会話で必ず困ることになります。相手が「さっき説明したよね?」と言った時、取り返しがつきません。
正直に「分からない」と言う勇気を持ちましょう。
例文|実際の会話での使い方
ミニ会話例
実際の会話で、どう使うか見てみましょう。
シーン1:質問が聞き取れなかった
A: 你最近在做什么?
(最近何してるの?)
B: 不好意思,我没听懂,可以再说一遍吗?
Bù hǎoyìsi, wǒ méi tīng dǒng, kěyǐ zài shuō yí biàn ma?
(すみません、分かりませんでした。もう一度言っていただけますか?)
シーン2:単語の意味が分からない
A: 我觉得这个很麻烦。
(これは面倒だと思う)
B: “麻烦”是什么意思?
“Máfan” shì shénme yìsi?
(「麻烦」はどういう意味ですか?)
シーン3:速すぎて聞き取れない
A: (速く話す)
B: 不好意思,你说得有点快,可以说慢一点吗?
Bù hǎoyìsi, nǐ shuō de yǒudiǎn kuài, kěyǐ shuō màn yìdiǎn ma?
(すみません、ちょっと速いです。ゆっくり話していただけますか?)
これで十分自然
これらの会話例を見て分かるように、特別な表現は不要です。シンプルなフレーズを組み合わせるだけで、十分に自然な聞き返しができます。
まとめ|「分からない」は上達の近道
「分からない」と言えることは、恥ずかしいことではなく、むしろ上達への第一歩です。
3つの大切なこと
1. 言っていい
分からないことを正直に伝えるのは、失礼でも恥でもありません。むしろ、学習者として当然の権利です。
2. 短くていい
「没听懂」「这个是什么意思?」たったこれだけで十分です。長い説明は不要です。
3. 正直でいい
分かったふりをするより、「分からない」と正直に言う方が、100倍成長します。
分からない = 恥ではない
分からないことは、あなたが学んでいる証拠です。分からないから学ぶのであって、最初から分かっている必要はありません。
次の中国語会話では、勇気を出して「分からない」と言ってみてください。その一言が、あなたの中国語を確実に前進させます。

