言語交換で、一瞬の沈黙が一番つらい。
相手が話し終わって、自分の番が来た。何か言わなきゃ、何か聞かなきゃ。でも、そう思えば思うほど、頭が真っ白になる。
画面の向こうの相手も待っている。この沈黙が長引くほど、焦りが増していく。
もしあなたがこんな経験をしているなら、必要なのは文法の知識ではありません。「つなぎの一言」 です。
この記事では、会話が止まりそうな瞬間に使える中国語フレーズを、場面別にまとめました。これらを覚えておくだけで、沈黙への恐怖が驚くほど軽くなります。
なぜ言語交換は会話が止まりやすいのか
初心者あるある3つ
言語交換で会話が止まるのは、あなたのせいではありません。誰もが通る道です。
1. 話題を自分で作らなきゃと思っている
「面白い話をしなきゃ」「相手を楽しませなきゃ」と考えすぎて、プレッシャーに押しつぶされてしまいます。
2. 正しい中国語を言おうとしすぎる
完璧な文法、正確な発音を意識するあまり、何も言えなくなってしまいます。
3. 沈黙 = 失敗だと思っている
沈黙が生まれると「自分は会話が下手だ」と思い込み、さらに焦ってしまいます。
止まってもOK、つなげばOK
大切なのは、沈黙を恐れないことです。止まっても、数秒後に何か言えれば会話は続きます。そのために必要なのが、「つなぎのフレーズ」なのです。
困ったときにまず使う「時間稼ぎフレーズ」
考えてる間に使える一言
何を言うか考えている時、完全に黙ってしまうと相手は不安になります。でも、これらのフレーズを使えば、「今考えてるよ」と伝えられます。
嗯……
Èn…
(えーと…)
使う場面
質問されて、答えを考えている時。日本語の「えーと」と同じ使い方です。
让我想想
Ràng wǒ xiǎngxiang
(ちょっと考えさせて)
使う場面
すぐに答えが出ない質問をされた時。相手に「少し時間が欲しい」と伝えられます。
怎么说呢……
Zěnme shuō ne…
(なんて言えばいいかな…)
使う場面
言いたいことはあるけど、中国語でどう表現すればいいか分からない時。
沈黙より100倍いい
これらのフレーズを言うだけで、会話が「生きている」状態を保てます。完全な沈黙より、「考えている」という音がある方が、相手も安心します。
話題が尽きたときの万能フレーズ
相手にボールを投げる
自分が話すネタが尽きたら、相手に話してもらいましょう。
你呢?
Nǐ ne?
(あなたは?)
使う場面
自分の話が終わった後、同じ質問を相手に返す時。最もシンプルで効果的な万能フレーズです。
那你呢?
Nà nǐ ne?
(じゃあ、あなたは?)
使う場面
「你呢?」とほぼ同じですが、「那」(じゃあ)を付けることで、話題の切り替え感が出ます。
你怎么看?
Nǐ zěnme kàn?
(どう思う?)
使う場面
何かの話題について、相手の意見を聞きたい時。
自分が話さなくても会話は続く
会話は一人でするものではありません。自分が話題を提供し続ける必要はないのです。相手にボールを渡せば、会話は自然に続きます。
相手の話を広げるフレーズ
「それ、もっと聞きたい」
相手が話している時、短い質問を挟むだけで、会話が弾みます。
真的吗?
Zhēn de ma?
(本当に?)
使う場面
相手が面白い話や驚くような話をした時。興味を示す最も簡単な方法です。
为什么?
Wèi shénme?
(なぜ?)
使う場面
相手の話の理由を深掘りしたい時。この一言で、会話がさらに広がります。
然后呢?
Ránhòu ne?
(それで?)
使う場面
相手の話の続きを促したい時。ストーリーの展開を聞きたい時に便利です。
質問は短くていい
長くて複雑な質問をする必要はありません。これらの短い一言だけで、相手は「興味を持って聞いてくれている」と感じ、話し続けてくれます。
分からないときに使える正直フレーズ
分かったふりをしない
言語交換では、分からないことを正直に伝えることが大切です。
不好意思,我没听懂
Bù hǎoyìsi, wǒ méi tīng dǒng
(すみません、理解できませんでした)
使う場面
相手の言ったことが聞き取れなかった時、意味が分からなかった時。
可以再说一遍吗?
Kěyǐ zài shuō yí biàn ma?
(もう一度言ってもらえますか?)
使う場面
もう一度聞きたい時。丁寧に聞き返せます。
这个是什么意思?
Zhège shì shénme yìsi?
(これはどういう意味ですか?)
使う場面
特定の単語や表現の意味を知りたい時。
言語交換ではむしろ好印象
分からないことを正直に聞くのは、恥ずかしいことではありません。むしろ、「真剣に学ぼうとしている」という姿勢が伝わり、相手も丁寧に教えてくれます。
話題を切り替えるときのフレーズ
自然に話題チェンジ
同じ話題が続きすぎた時、自然に切り替えるフレーズがあります。
换个话题吧
Huàn ge huàtí ba
(話題を変えよう)
使う場面
今の話題が終わった感じがする時、別の話をしたい時。
对了,我想问你一个问题
Duì le, wǒ xiǎng wèn nǐ yí ge wèntí
(そうだ、質問があるんだけど)
使う場面
新しい話題を切り出す時。「对了」(そうだ)が自然な切り替えを作ります。
说到这个……
Shuō dào zhège…
(この話で思い出したけど…)
使う場面
今の話題から連想した別の話題に移る時。
話題の切り替えは怖くない
「この話題、もう終わったかも」と感じたら、無理に続ける必要はありません。これらのフレーズで自然に次の話題に移りましょう。
初心者でも安心な定番話題フレーズ
鉄板ネタ3つ
話題に困ったら、これらの定番テーマに戻りましょう。
兴趣
Xìngqù
(趣味)
使えるフレーズ
- 你有什么兴趣爱好?(趣味は何ですか?)
- 你喜欢做什么?(何をするのが好きですか?)
工作 / 学习
Gōngzuò / Xuéxí
(仕事 / 勉強)
使えるフレーズ
- 你做什么工作?(どんな仕事をしていますか?)
- 你在学什么?(何を勉強していますか?)
最近在做什么?
Zuìjìn zài zuò shénme?
(最近何してる?)
使う場面
相手の最近の様子を聞く万能質問。これ一つで会話が10分は続きます。
困ったらここに戻る
会話が迷子になったら、これらの鉄板ネタに戻れば大丈夫。誰でも答えやすく、話が広がりやすいテーマです。
実践用|会話が止まったときのミニ例文
沈黙 → 復活パターン
実際の会話での使い方を、短い例で見てみましょう。
パターン1:考え中
相手の質問に、すぐ答えが出ない時。
嗯……让我想想。
Èn… ràng wǒ xiǎngxiang.
(えーと…ちょっと考えさせて)
これだけで、沈黙が「考えている時間」に変わります。
パターン2:話題転換
話題が尽きた時。
对了,你最近在做什么?
Duì le, nǐ zuìjìn zài zuò shénme?
(そうだ、最近何してる?)
「对了」で自然に話題をチェンジできます。
パターン3:相手の話を広げる
相手が話した後。
真的吗?然后呢?
Zhēn de ma? Ránhòu ne?
(本当に? それで?)
短い質問を2つ続けるだけで、相手はさらに話してくれます。
この3つでほぼ復活
会話が止まりそうになったら、この3パターンのどれかを使ってみてください。ほとんどの沈黙は、これで乗り切れます。
会話が止まっても気にしなくていい理由
沈黙が怖いと感じるのは、初心者だけではありません。でも、実はそこまで深刻ではないのです。
ネイティブでも沈黙はある
母国語同士の会話でも、沈黙は起きます。考えている時、言葉を選んでいる時、疲れている時。これは自然なことです。
相手も初心者かもしれない
あなたが日本語を教える側でもあることを忘れずに。相手も、日本語で話す時に同じように緊張しているかもしれません。
言語交換は「練習の場」
言語交換は、完璧な会話をする場ではありません。間違えてもいい、止まってもいい「練習の場」です。
完璧な会話は不要
流暢に話せなくても、沈黙があっても、それは「失敗」ではありません。一歩ずつ前進していることが大切なのです。
まとめ|沈黙はフレーズで乗り切れる
言語交換での沈黙は、誰もが経験する自然なことです。
3つの大切なポイント
- 文法より「逃げ道フレーズ」
完璧な文章を作ろうとするより、つなぎのフレーズを使う方が会話は続きます。 - 短くていい
「你呢?」「真的吗?」「然后呢?」たった2〜3文字でも、会話は生き返ります。 - まずは3つ覚える
すべてを覚える必要はありません。「让我想想」「你呢?」「真的吗?」この3つだけでも、沈黙の恐怖は激減します。
今日からできること
次の言語交換の前に、この記事で紹介したフレーズを3つだけメモしておきましょう。会話が止まりそうになったら、そのメモを見て、一言使ってみてください。
その小さな一歩が、あなたを沈黙の恐怖から解放してくれます

